有名な俳優さんが自死するというあまりに悲しいニュースがありました。
憶測でものを言うのはあまり好ましくないかも知れませんが、ニュースで繰り返し流れる彼の姿や発言を見て「闇に呑み込まれた」と思わずにはいられませんでした。
彼は真面目で努力家でかなりストイックだったようですね。
あの優しい笑顔は誰から見ても好印象で、プライベートで関わった一般の方々の話を聞いても裏表のない本当に誠実で純粋な人なんだという印象を持ちました。
だからこそ"もっと頑張ってやらないと"とか"感謝"と"楽しみ"と彼がよく使う言葉が一生懸命さを通り越して痛々しくさえ感じてしまいました。
あれだけ評価されてる人なのに、それに甘んじることがないばかりか自分に厳し過ぎる人。
当然マスコミ情報なので本当のところはわかりません。
わかりませんが、今回の彼のニュースを見て誰しも心にある「影の部分」のことを考えてばかりいました。
「影」や「闇」
映画やアニメでもモチーフになることがあります。
スターウォーズの"ダークサイド(暗黒面)"や鬼滅の刃の"鬼"とかです。
ご存知ない方にとっては余談になりますが、
スターウォーズではフォースというエネルギーの光の面を使う戦士ジェダイと、闇の面を使うダークサイドの戦いです。
ジェダイからダークサイドに堕ちたのがダースベイダーです。
エピソード3でダースベイダーが誕生するまでが描かれていますが、負が負を呼ぶ哀しさに胸が潰れそうになりました。
鬼滅の刃に出ている鬼は、元は人間でしたが鬼の親玉に変えられ憎しみや怒りに支配されています。
その中で鬼にされつつも人間の心を失わない禰豆子。
兄の炭治郎は心が美しい少年ですが、鬼になった禰豆子の方が一番現実世界の人間に近いのかもと思うのです。
心を見つめていくと汚い心に必ず出合います。
心は海のようです。
美しく見える海でさえ汚れは必ずあります。
ゴミではなく汚れです。私の言いたい汚れは生物のエサになるようなもののことです。
排泄物が土の栄養になったり、産卵を終えて命尽きた死骸も他の生物のエサになります。それが命の営みです。
心の話に戻ります。
心を清く美しく生きようとすればするほど、闇(汚れ)が際立って見えてくるのです。
私は一時期"キラキラ系スピリチュアル"や"引き寄せ"などの自己啓発本にはまっていた時期があり、マイナスの心はマイナスを呼ぶという言葉を信じて頑張ってたのですが、まさにそんな状態でした。
何でもポジティブに考えようと思考を持っていくのに、負の感情や言葉が頭に響き渡り、そんな自分が汚く感じての悪循環。
自分が汚いと思えて、もっと頑張らなきゃともっと成長しなきゃと心に鞭を打ち笑う。
行き場のない感情がどんどん心を支配していく感覚。。。
いっそのこと悪人になれたら楽なのにとさえ思いました。
犯罪者は悪に自分を明け渡した状態なのではないでしょうか。いくら反省を促しても自分を正当化するのでしょう。
そうなった時点で人ではなくなります。
人は良心を持つのです。
だから苦しいのです。
きっと心優しい人であればあるほど。
ダークサイドや鬼は誰の心の中にあります。
先ほど禰豆子が現実世界の人に一番近いと書いたのは、私の心の中にも鬼がいるから。
禰豆子のように良心が残っていれば鬼に支配される事なく、人間を喰らわずその代わりに眠るのです。
心は海のよう。
深海は寒く真っ暗で生物には過酷な環境なんだそうです。
しかしながら深海はいくら浅いところが波立っても静かなんだとか。
生きるのは美しく生きようとすればするほど過酷です。
辛いことが多いのはあなたの心が優しいから。
最後に、亡くなられた俳優さんのご冥福を心よりお祈りしたいと思います。
ここに書いたことは全て今回のニュースをきっかけに私が感じたことを書いたまでに過ぎません。私が書くと薄っぺらくなってしまうかも知れませんが、きっと何十倍、何百倍も苦しかったのだと思います。
結末は哀しいですがここまで一生懸命生きた彼のことを知り、私は不謹慎ながら自分の気持ちを書きました。
長文お読みいただきありがとうございます。
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