HSPついて少しご説明します。
HSPとはHighly Sensitive Personの略で、高感受性、高敏感性気質のことです。5人に1人はHSPとも言われています。病気や障がいではありません。生まれ持った特性です。子供の場合を特にHSC(Highly Sensitive Child)という場合もあります。
以下にHSPの自己診断テストを掲載します。生き辛さを抱えている方に参考にしていただければと思います。
エレイン・N・アーロン 博士の日本語ホームペと「ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ」 の自己診断テストを抜粋します。
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<HSP自己診断テスト>
次の質問に、感じたまま答えてください。
少しでも当てはまるのなら「はい」と答えてください。
まったく当てはまらないか、 あまり当てはまらない場合に「いいえ」と答えてください。
1. 自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ
2. 他人の気分に左右される
3. 痛みにとても敏感である
4. 忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる
5. カフェインに敏感に反応する
6. 明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい
7. 豊かな想像力を持ち、空想に耽(ふけ)りやすい
8. 騒音に悩まされやすい
9. 美術や音楽に深く心動かされる
10. とても良心的である
11. すぐにびっくりする(仰天する)
12. 短期間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう
13. 人が何かで不快な思いをしているとき、どうすれば快適になるかすぐに気づく
(たとえば電灯の明るさを調節したり、席を替えるなど)
14. 一度にたくさんのことを頼まれるがイヤだ
15. ミスをしたり、物を忘れたりしないようにいつも気をつける
16. 暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている
17. あまりにもたくさんのことが自分のまわりで起こっていると、不快になり、神経が高ぶる
18. 空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる
19. 生活に変化があると混乱する
20. デリケートな香りや味、音、音楽などを好む
21. 動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している
22. 仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる
23. 子供のころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」 とか 「内気だ」 と思っていた
以上の質問のうち12個以上に「はい」と答たあなたはおそらくHSPでしょう。
しかし、どの心理テストも、実際の生活の中での経験よりは不正確です。
たとえ「はい」がひとつかふたつしかなくても、
その度合いが極端に強ければ、そんなあなたもHSPかもしれません。
「ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ」 より抜粋
エレイン・N・アーロン [著]・冨田香里 [訳] 講談社 / ソフトバンク文庫
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また、アーロン博士は以下の4つの特性、頭文字を取ってDOESを持つ人がHSPだと言っています。
・情報の処理の仕方が、普通の人より複雑(Depth of processing)
・刺激過多になりやすい(Overstimulation)
・感情的に反応しやすく、共感しやすい(Empathy and emotional responsiveness)
・普通の人が気づかないような些細なことに気づく(sensitivity to subtleties)
あるHSPの専門医は「(チェックリストなどを使い)自分がHSPだと思えばHSPだと判断してよい。ただし、程度(どのくらい敏感か)においては客観性が必要」との見解を持っておられました。
私もその見解に近い考え方をしています。
生きづらさを感じていると何か原因があるのではないかと原因探しに躍起になってしまうこともしばしばです。実際に「HSPという考え方を知れて気持ちが楽になった」という方も多い反面、同時に「病気じゃないなら治らないんだ。余計に悩みが増えた」という方も少なからずいらっしゃいます。原因は追えば追うほど深みにはまり逆に疲れてしまいます。
HSPに当てはまる方全員が生きづらさを抱えているかと言うとそうではありませんし、むりろ感受性の高さを生かして活躍されている方も多いのです。
HSPなどの気質は一つの性格を球体と見た時の核の部分だと思います。その核に地層のように重なるのが歳を重ねるにつれて増える経験などです。中心に近い出来事ほど影響は大きいですが歳を重ねるほど表面上分かりにくいものです。
自尊心が高い人ほどHSPという気質を最もよく発揮できるそうです。自尊心というのは丸ごとの自分を受け入れようとする心のことだと思います。
そのためにも外に原因を探しに行くのではなく、まずは「自分はこういう部分があるんだ」と内側を知るということが必要で、気質を知ることがそのきっかけになればと思っております。
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